ヤフーニュースに数日前に書かれていたので興味があったのでその話題について語ろう。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190108-00000023-zdn_mkt-bus_all

確かに佃製作所は、残業や休出を強いるようなケースが多い。
特に殿村の実家のコメ作り作業の手伝いなんかは、会社の業務とは違うだけにあれに休日出勤手当が出されたかどうかである。

人間関係が良好な同士だったらともかく、軽部みたいな浮いた存在だと絶対参加なんて普通はしたくないはずだ。
だから定時で上がって昼休みも時間通りきっちり取るんだろう。
飯も一人で食うぼっち食なんだろうな~とか思ってしまう。

軽部ほど極端ではないにせよ、基本は定時で堂々と上がることが本来あるべき形である。
ただ、日本の場合は本音と建て前がきっちりあるので、あれをやっていて人間関係を損ねたり自分の評価が下がったりするのを避けるため、残業や休出も「協力」するサラリーマンは少なくない。
無論、割増手当目当てに自ら出たい人もかなりいることはいる。
佃社長みたいに人情があり、丁寧に社員に説明する社長はそう多くはないだろう。
そして軽部みたいな性格で更に能力もない社員もいるはずだ。
逆にスキルがあってこそ、あの態度に出れる。
会社が自分を切れるはずがないという自信があるのだから。

私が期間工で働いていた二社は、その点かなり対照的だった。
片方は基本毎日定時、片方は残業休出が当たり前。
稼げるのは当然後社だが、自分の時間は著しく減った。

ブラック企業は佃社長の性格が悪いケースがまさにそれに当たる。
あれで社長が怒鳴り散らし、圧力をかけまくっていたら鬱で休職・退職するものが続出するだろう。
最近でこそブラック企業という単語が有名になり、公表されてきたからかなり世の中の動きは悪徳企業に対する理不尽さ対策の流れに傾いてきているが、私が30代の頃までは違った。
如何に企業がブラックで、パワハラが横行していても、退職するのはその個人に責任があるという風潮が強かった。
百歩譲って企業の非を認めたとしても、そういう悪行に対してどういう対策努力を行ったのか、そもそもそんな企業を選んだ個人に見る目がない、と責任はほぼ個人に浴びせられるような風潮が当たり前だったのである(この部分は今も変わっていないところが多いだろう)。


私はスキルがないので佃製作所にお呼びがかかることはまずないだろうが、自社の業績向上のためならまだしも、社長の夢・理念のために無理矢理テンションを高められ、時間外勤務をするのが当然みたいな圧をかけられたら相当きついはず。社長の考えに共感度が高くない限り。

下町ロケットみたいな企業モノは純粋にフィクションとして楽しむ一方で、自分の日常などとリンクして見てしまいがちである。
今回はブラック企業か否かという点で語ってみたが、純粋に物語としてどうだったのかはまた改めて語りたい。

何はどうあれ、余程スキルがない限り、まだまだ日本は企業>>>>>>労働者という図式である。
カネを払っているのだから当たり前といえば当たり前だが、それは「お客様は神様だぜ?」という勘違いで場違いなクレーマーと化しているのと重ねてみてしまうのは私だけだろうか?


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